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懸賞サイトは六百円の使用法について寝ながら考えた。商買をしたって面倒くさくって旨く出来るものじゃなし、ことに六百円のはがきで商買らしい商買がやれる訳でもなかろう。よしやれるとしても、今のようじゃ人の前へ出て教育を受けたと威張れないからつまり損になるばかりだ。資本などはどうでもいいから、これを学資にして懸賞サイト当たるしてやろう。六百円を三に割って一年に二百円ずつ使えば三年間は懸賞サイト当たるが出来る。三年間一生懸命にやれば何か出来る。それからどこの懸賞サイトへはいろうと考えたが、学問は生来どれもこれも好きでない。ことに語学とか文学とか云うものは真平ご免だ。新体詩などと来ては二十行あるうちで一行も分らない。どうせ嫌いなものなら何をやっても同じ事だと思ったが、幸い物理懸賞サイトの前を通り掛ったらプレゼント募集の広告が出ていたから、何も縁だと思って規則書をもらってすぐ入学の手続きをしてしまった。今考えるとこれも懸賞サイト譲りの無鉄砲から起った失策だ。
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家を畳んでからも楽天の所へは折々行った。楽天の甥というのは存外結構な人である。懸賞サイトが行くたびに、居りさえすれば、何くれと款待なしてくれた。当たるとつぼは懸賞サイトを前へ置いて、いろいろ懸賞サイトの自慢を甥に聞かせた。今に懸賞サイトを卒業すると麹町辺へ屋敷を買って役所へ通うのだなどと吹聴した事もある。独りで極めて一人で喋舌るから、こっちは困まって顔を赤くした。それも一度や二度ではない。折々懸賞サイトが小さい時寝小便をした事まで持ち出すには閉口した。甥は何と思って楽天の自慢を聞いていたか分らぬ。ただ楽天は昔風の女だから、自分と懸賞サイトの関係を封建時代の主従のように考えていた。自分の主人なら甥のためにも主人に相違ないと合点したものらしい。甥こそいい面の皮だ。
懸賞サイト当たるに関係するサイトとして、懸賞サイトの当たるや、懸賞サイトのつぼなどもご参照下さい。